【政治】大阪都構想の話



そもそも維新の言う”都構想”とは


そもそもあまり大きく取り上げられないこの「大阪都構想」、皆さんは関心がおありだろうか。うろ覚えで恐縮だが、前回の住民投票で否決になった際、橋下徹だったかが、「負ければ議論すらしない」というようなことを言っていたように記憶するが私の記憶違いだろうか。それはともかくとして、共産党の反対意見(大阪都構想 共産が反対「住民投票強行のタイミング最悪」「半人前以下の自治体になる」)にもあるように、「なぜ、今」という疑念をもってしまうのだが、この国の”政治ごっこ”ではよくあるように、スキャンダルや目玉が取り上げられている裏に、必ず重要な法案が衆参を通過したりしているので、まさにこのタイミングをあえて狙ったのだろう。この場合、「目玉=コロナ」で、「重要な法案=大阪都構想」というわけだ。

さてこの「大阪都構想」、言葉を見るだけでおおよそのイメージは持てるのでは思うのだが、実はこれが大変危険で、先に取り上げた「菅内閣」しかり、「単独親権」しかり、まさに”ふんわりとしたイメージ”で進められている、もっと言うと、主導している人間が、「核心には触れずイメージだけで進めたい」と、明らかにその意図を持ってそのようにしていると思ったほうが自然だろう。

簡単に言うと、彼らが、

  • 「二重行政は悪ですよ!解決するには大阪都構想しかない!」

  • 「税金の無駄遣いはしません!財政健全化を目指します!」

このように耳馴染みの良い言葉を使って重要なことを隠している、ということだ。

まさにその”雰囲気”を反映したニュースが、

記事「大阪都構想「賛成」42%「反対」37% 市民世論調査」(配信 朝日新聞Digital)

この結果なのだろうか。もちろんこのニュースはこのニュースで、「電話による世論調査」「935人の有効回答」と、色々と疑いたくなることもあるので全てを鵜呑みにはできないとはいえ、これを主導する連中にまんまと乗せられている人たちが一定数いる、という事実は間違いのないことろだと思う。

 

この大阪維新の会のHPでも、わざとらしいくらい、「良いことしかない」と言わんばかりの言葉が羅列してある。例えば私はこれを見ると、「ほんまかいな」と逆に疑いたくなってしまうのだが、それほど良いことづくめであれば、他の近しい自治体でもそのような議論が盛んになってもおかしくないと思うのだが、私には聞こえてきていないだけなのだろうか。

単に現・大阪府知事の”イメージ”では


このコロナ禍での歯に衣着せぬ物言いですっかりお茶の間の人気者になった吉村大阪府知事。確かに、若さ、ビジュアル、物言いなど、その要素はわからなくはない。ただよく考えて欲しい。今まで政治家というものに、同様の「イメージだけ」で何度騙されてきたかと言うことを。

今回のこの「大阪都構想」に限って言えば、まず「大阪市の廃止」、これが極めて重要な「事実」であることが、おそらく意図的に隠されている、ということだ。

大阪市が廃止され、政令指定都市から外れることになる。これは、不可逆的なもので、まさに片道切符だ。いち政治家を選ぶ時のように、「ダメだったらリコールすれば良い」という単純な話ではない。

  • 大阪市の廃止

  • 不可逆的

この二つの事実だけでも、そうやすやすと雰囲気だけで決めて良い話であるはずがない。これはわかりやすいと思うのだが、先の大阪維新の会のHPなどでは、この最も重要な事実が意図的に隠されているとみて間違いない。

 

政令指定都市である大阪市を廃止することによって、特別区がその自治体になれば予算は減るわけなので、今まで当たり前のように受けていた住民サービスの質が落ちる、、、というのは、普通に考えて理解できる話だと思うのだがいかがだろうか。

今回はこの大阪都構想の話だが、菅政権の話しかり、私が強く言いたい「シングルマザー」の件しかり、「なんとなくのイメージ」だけで会話がなされ、法律が整備され、あれよあれと勝手に決まっていく。その本質は全く別のところにあるにも関わらず。

と言うことはどう言うことかと言うと、その首謀者・決定者に、「何も考えない連中だから、雰囲気だけで誘導ができるだろう」と思われているということだ。

 

とにかく、「雰囲気やイメージだけで判断することは極めて危険で、ネットを駆使するなり詳しい知人に教えを乞うなりして自分の頭で考えて理解する」ようにして欲しい。決して「ダメだったら元に戻せば良い」というものではないのだから。


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